六本木ストーリー 第三話

第3話

IMG_0145

ずっと赤字の日々が続き、頑張っても頑張っても売り上げがあがらず。
焦りというよりはむしろ強烈な敗北感におそわれていました。

前原だったからうまくいかなかった。
天神などの繁華街で勝負したら必ず勝てる!
東京だったら尚更うまくいくに違いない!
そんな目論見は一瞬にして消え去りました。

都会には都会の商売のやり方がある。
わからない、
どうしていいのか、わからない。
一年たっても二年たっても…

商売の恐ろしさを
震えるほど
吐き気がとまらないほど
痛感しました。

IMG_0418

色んな方面の人に相談にいったり
他店舗の経営を聞きにいったり
メニューを変えたり
値段を変えたり
多過ぎだったアルコールの分量をおさえたり
すべての経費を抑えたり
少しづつではありましたが売り上げが上がってきました。

あの頃、一番大変だったのはスタッフだったと思います。
迷いながら苦しみながらの経営。
何人かのスタッフはやはり離れていきました。
離れざるをえなかったのでしょう…
正直に言うと恥ずかしい話ですが、私は本当に意気消沈していたからです。

そんな私は元気で陽気な東京スタッフに助けられてきました。
それに福岡スタッフの強力なバックアップがなにより心強かったです。
本店の山口マネージャーはあの頃東京にネタを送る為に、休みはおろか寝る暇もなかったと思います。

IMG_0509

今日があるのは、今まで歴代働いてくれたバイトさんやスタッフさんがいたからこそです。
その事は忘れてはいけません。

そんな六本木店。
遂にその日が来たのです。
3周年を終えた翌年2月に目標だった売り上げ(過去最高)を達成したのです!

やった…
やればできる。
みんなのおかげだ!
よーし、これから攻めるぞー!

IMG_0029

ホッとしたのもつかの間
翌月
3.11、東北大震災!

また、街から人が消え去りました。

この震災をうけて六本木ヒルズが景気が悪くなるであろうことを予想してテナントリニューアルを開始。
八兵衛が候補にあがる。

つづく

 

六本木ストーリー 第一話

六本木ストーリー 第二話

六本木ストーリー 第三話

六本木ストーリー 第四話

六本木ストーリー 第五話

BUTABARA TO THE WORLD

博多の焼とりを世界中の人々に伝えていく、
そして、博多の焼とりで世界中の人々を笑顔に変えていく、
それが私たち、焼とりの八兵衛の使命です。

焼とりの八兵衛 大将ブログ「今夜も焼きます!」

店主 八島且典