上人橋通り店をデザインしてくれた
“故・江里先生へ”
あれから約束の10年がたちましたよ。
あの頃の私といえばイキがってばかりで、誰の声にも耳貸さずで怖いもの知らずで…
なーんもわかっとらん馬鹿もんでしたね。今も変わりありませんが。。。
「先生!こげなお店作ったら営業しきらんですよ!高級過ぎですよ!」
「このお店に負けないように頑張ればいいじゃない?」
「は?!できるわけなかでしょうもん!しかも3年償却目標ですよ!できんでしょうもん!」
「10年で償却するくらいの気持ちで頑張ればいいじゃない?」
「焼き鳥屋にこげんお金ばかけて…。みんなやらかしたって笑いようらしかですよ!10年もたんですよ!」
「10年たてばわかるよ。すべてがね。」
「は?!10年たてば?!支払いきらんかもしれんですよ!意味わからんですよ!
じゃあ、このデザインに負けんごと10年やりますよ!」
最後は私が折れて先生の思うデザインでお店ができましたね。
あの時、本当にうらみましたよ。後悔しすぎて胃が痛かったですよ。
あんなに押し切る先生ってもういないですよ。
あんなにワガママな先生も、もういないですよ。
材質、ライティング、瓦の間隔、和紙の貼り方全てに妥協せず。
そのおかげで何人もの職人さんが怒って帰りましたね。
一人二人やなかったですよ。
しかも引き渡しはオープン前々日やったですね。死ぬかと思いましたよ。
まだ、先生のデザインしたお店に追いつけてないような気もします。
いつもこのデザインに負けんごとって思ってますよ。
「歳月を重ねてお店はよくなっていく。
お店はお客様が作るものだから心配しないで。」
先生はおっしゃってましたね。
本当にお客様やスタッフに支えられての10年間でした。
感謝です!
そして本当に幸せものです。
先生、やっとスタートラインにたてたような気がします。
今日は先生が大好きだった赤ワインとぼんじりとチキンラーメンを焼き台の後ろにおいときますね。
八兵衛社長ブログ「今夜も焼きます・・・博多の焼とり&ワインと永遠に」